通常のデスクトップPCやノートPCと異なり、仮想デスクトップサービスであるWorkSpacesはシステムを容易に監視することができます。
ここではWorkSpacesの監視を行う場合の基本的なポイントについて説明をしていきたいと思います。
そもそも、なぜ監視を行うの?
WorkSpacesはインターネットを経由して利用をする仮想デスクトップサービスになります。
普通のデスクトップPCやノートPCであれば利用者から”PCが遅い”とか”PCが壊れた”と連絡をもらうところですが、WorkSpacesはユーザーエクスペリエンスやサービスが正常に提供されているかを自分で監視することができるので、先回りしてユーザーの不便を解決しビジネスの生産性を上げていくことも可能になります(なるはず)。
実際の監視について
WorkSpacesを監視していく場合、標準ではAWSの監視機能であるCloudWatchを利用していきます。
CloudWatchではあらかじめ、WorkSpacesで監視できる項目(メトリクス)が定義されているので、ユーザーエクスペリエンスやサービスの正常性を確認するポイントとなるメトリクスを取り上げていきたいと思います。
ユーザーエクスペリエンス
InSessionLatency
ユーザーとWorkSpacesとの間の通信遅延時間になります。
この値が大きいほど、利用しているユーザーはWorkSpacesの操作を遅く感じることになります。
SessionLaunchTime
ユーザーからWorkSpacesへ、接続完了するまでの時間になります。
この時間が大きいほど、ユーザーはWorkSpacesを使い始めるまでの時間がかかっていることになります。
ConnectionFailure
ユーザーとWorkSpacesの間の接続に失敗した回数になります。
この数が増加している場合、WorkSpacesの間のネットワークに問題がある可能性が高いものになります。
サービスの正常性
Unhealthy
正常ではないWorkSpacesの数になります。普通のPCで言えば、故障中のWorkSpacesになります。
Maintenance
メンテナンス中のWorkSpacesの数になります。普通のPCで言えば、修理中ということになります。
まとめ
今回はWorkSpacesのユーザーエクスペリエンスやサービスの正常性を見るための監視について書いてみました。
実際に利用をしていくと今回取り上げたものの他に、セキュリティアラートを検知したり、個別のWorkSpacesの状態なども知りたくなるかと思います。
これらはまた、別のコラムで取り上げていく予定です。