こんにちは。Renです。
今回はAmazonQ in QuickSightを使ってみたので、使用方法と所感について記載していきます。

前提条件

AmazonQ in QuickSightを使用するための前提条件は以下となります。

  1. リージョンがサポートされていること(日本は対象外)
     対象リージョンについては以下URLを参照してください。
     https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/quicksight/latest/user/regions.html
  2. EnterpriseEditionであること

AmazonQ in QuickSightでできること

AmazonQ in QuickSightを使用して実現可能なことは主に以下の3つです。

  1. 自然言語を使用した分析の作成
  2. Q&Aによるデータの洞察
  3. データストーリーの作成

自然言語を使用した分析の作成

生成AIテクノロジーを用いて分析を数分で作成できます。
裏側としては、自然言語理解(NLU)を使用して質問の意図を見出し、分析を作成しています。
実際に分析を作成してみます。

  1. ビジュアルの作成
     今回は野球のデータを使用し、「球種別のアウト数」を分析してみます。
     ※日本語がサポートされていないため、英語で入力します。
  1. 分析に追加
     数十秒ほどでビジュアルが生成されます。
     確認後、「ADD TO ANALYSIS」をクリックして分析に追加できます。

Q&Aによるデータの洞察

自然言語でデータに関する質問をすることができ、回答をビジュアルで確認できます。
実際に使用しながら見て行きましょう。

  1. トピックを作成
     データに関する質問を行うためには、トピックを作成する必要があります。
     トピックとはデータセットに対するインデックスのようなイメージです。

 トピック名を記載します。

 洞察対象のデータセットを選択します。

 作成が完了すると画面下部に表示されます。
 これでQ&Aの準備は完了です。

  1. Q&Aを使用してみる
     トピックをクリックすると以下画面に移動します。
     「OPEN Q&A」からトピックについての質問を行うことができます。

 試しに質問を投げてみます。
 球種別の回転量について質問をしてみます。
 ※日本語サポートされていないため、英語で行います。

 少し待つと回答を確認できます。
 左上に説明が記載され、右側にいくつかのビジュアルが作成されました。
 この2つから素早く簡単にデータに関する洞察を得ることができます。

データストーリーの作成

データの説明を作成してくれる機能です。
0からストーリーを作成してみます。

  1. データストーリーの作成
     ダッシュボードからデータストーリーを作成します。
     ※ダッシュボード公開時にデータストーリーを作成できるように設定する必要があります。
  1. ストーリーを構築
     対象ダッシュボード、対象ビジュアルを選択してどんなストーリーを作成したいかを入力します。
     「total zone speed and spin rate by pitch type」を参考にして、
     よりストライクが取れるゾーンと球種を明らかにしてという内容でデータストーリーを作成しました。
     流れに沿って説明が作成され、結論まで導き出してくれます。

はじめに
【日本語訳】
 このプレゼンテーションでは、スポーツアナリティクスの世界に飛び込み、マウンドでのストライク率向上に役立つ洞察を明らかにします。トータル・ゾーン・スピードやスピン率など、さまざまな投球タイプの主な特徴を分析することで、効果を最大化するための最適な投球位置と組み合わせを特定します。このデータ主導のアプローチは、あなたの投球戦略とパフォーマンスを向上させるための実用的な提案を提供します。

球種の特徴
【日本語訳】
 主な球種とそれに関連する特徴を概観するために、グラフのデータからいくつかの洞察を得ることができる。グラフによると、平均ゾーンスピードが最も低い球種は、カーブボールの104.4マイル(約150キロ)、スライダーの118.5マイル(約150キロ)、チェンジアップの122.5マイル(約150キロ)である。逆に、平均ゾーンスピードが最も速い球種は、ファストボールの138.65マイル、ツーシーマーの129.45マイル、カッターの128.2マイルである。

結論
【日本語訳】
 投球の特徴、位置、結果の分析から得られた洞察を応用することで、マウンドでのストライク率とパフォーマンスを高める包括的な戦略を手に入れることができる。重要なのは、各打者に対して最適な球種と位置を熟考して選択し、弱いコンタクトやミス・スイングを誘発する可能性を最大化することだ。データに基づいたこれらの推奨策を真面目に実行すれば、間違いなく目に見える成績の向上が見られるだろう。これらの戦略を一貫して実践し、アプローチを磨き続けることをお勧めする。

 作成されたデータストーリーを参考にしながら、分析の方向性を決めたりや提案の補足をしたりすることができるのではないかと感じました。

まとめ

非常に簡単に分析の作成やデータの洞察が可能になる印象を受けました。
そのまま使えるものではなさそうですが、イメージを掴むために使用したりビジュアル作成のベースとして使用したりすることができそうです。

日本語がサポートされていない部分が多いので、そこが少し使いにくいと感じるかもしれません。
精度向上と対応言語の追加によって、短時間で専門的な知識を必要とせずにデータ分析が行えるようになっていくと嬉しいですね。

アップデートを楽しみに待っています!