こんばんは、小寺です。
EC2専有ホスト(Dedicated Host)を利用されたことある方いますか??
今日は、あまり普段は使ったことないかもしれないのですが、EC2の専有ホストの料金について調べてみました。

専有ホスト(Dedicated Host)とは

Amazon EC2 専有ホストを使用すると、Amazon や EC2 で Microsoft や Oracle などのベンダー対象ソフトウェアライセンスを使用できるため、AWS の弾力性、シンプルさ、伸縮性を備えながら、独自のライセンスを使用する柔軟性とコスト効率が得られます。Amazon EC2 専有ホストは、完全にお客様の専用物理サーバーであるため、企業のコンプライアンス要件に対応できます。

https://aws.amazon.com/jp/ec2/dedicated-hosts/

専用ホストは通常のクラウドのみんなで共有するとは真逆の考え方ですね。クラウド利用をするけども、専用ホストが必要な目的を考えてみましょう。

専有ホスト(Dedicated Host)を使う目的

  1. コンプライアンス要件: 特定の業界規制や法的要件に準拠する必要がある場合、専有ホストを使って、セキュリティやプライバシーの要件を満たすことができます。
  2. ライセンス管理: ソフトウェアライセンスの観点から、特定のソフトウェアを専有ホストで利用し、その専有ホスト上で複数のインスタンスを実行することで、BYOLのメリットを受けることができます。AWS License Managerと統合することで、ライセンス管理をしやすくなります。
  3. パフォーマンスやEC2の起動確保: 専有ホストを使用することで、EC2インスタンスが物理的なハードウェアを共有しないため、他のテナントの影響を受けずに、一貫したパフォーマンスを確保できます。たまにある「このリージョンでは起動に失敗しました」もなくなる可能性がある・・かもしれないです。

料金の考え方

専有ホスト(Dedicated Host)でも通常のSharedと同じで「オンデマンド」、「リザーブド」、「Savings Plans」の3つに分かれています。

AWSアカウントでEC2のマネジメントコンソールから「インスタンス」→「Dedicated Host」を選び「 Dedicated Host を割り当て」した時点で、自動的にオンデマンドでの請求が開始されます。

Dedicated Hostの割り当てについて、インスタンスファミリーを選んで割り当てる仕様になっています。同じリージョンでも全てのインスタンスファミリーが対応している訳ではないです。

インスタンスファミリーを決めると、「複数のインスタンスタイプをサポート」に有効化チェックを入れておけば、インスタンスファミリー内で複数のインスタンスタイプを利用することができます。

 例えば、r5 専有ホストを割り当てる場合、2 個のソケットと 48 個の物理コアの割り当てができます。r5.2xlarge や r5.4xlarge などといった複数の r5 インスタンスタイプを実行することができます。ホストに関連付けられたコアのキャパシティー数までであれば、複数のインスタンスが実行できます。

オンデマンド料金

専有ホストの料金をオンデマンドで支払う場合、アカウント内のアクティブな (または割り当てられた) 専有ホストに対して 1 秒単位 (最低 60 秒) で支払います。 1秒だけ起動した場合でも支払いは60秒分ですね。

正確な料金は公式から確認できます!

予約料金

ここでは、あえて「リザーブドインスタンス」ではなく「予約」と記載します。インスタンスで同一のものを購入する必要がなく、ホスト指定のインスタンスファミリーを決めて購入するためです。

通常のリザーブドインスタンスと同様に以下の購入方法と購入期間で対応できます。  専有ホストの予約は、AWS マネジメントコンソールまたは AWS CLI から購入できます。

  • 前払いなし — 期間内の Dedicated Host の使用に対して割引があり、前払い料金は必要ありません。1 年および 3 年契約で利用できます。前払いなしの予約での 3 年契約は、一部のインスタンスファミリーのみでサポート。
  • 一部前払い — 予約の一部を前払いする必要があり、期間内の残りは毎月割引された時間料金で請求されます。1 年および 3 年契約で利用できます。
  • 全額前払い — 一番割引率が高いです。1 年および 3 年契約で利用でき、期間中のすべてのコストが含まれます。

例えばr5インスタンスファミリーで1年間前払いなしで購入する際の割引は2024年4月時点でオンデマンドと比較して約37%です。

3年間前払いなしの場合、は約57%割引になります。

リザーブドインスタンスで同じ東京リージョンでOSがLinuxのときと同じ割引率で提供されています。

Savings Plans

Savings Plans は、1年もしくは、3 年間で1時間あたり、 ドルの利用料金で一定量の使用をコミットとする割引プランです。Savings Plansの良さは、特定のDedicated Hostを使用することをコミットせずに、ニーズに最も適したDedicated Hostsを使用して、コストを削減し続ける柔軟性が得られます。

Savings Plans は、u-6tb1.metalu-9tb1.metalu-12tb1.metalu-18tb1.metal、および u-24tb1.metal の Dedicated Hosts ではサポートされていません。

専有ホスト上の Windows Server の料金

専有ホストのWindowsサーバの料金については考慮が必要です。 Windows Server AMI の使用料は、仮想 CPU あたり 1 時間で 0.046 USD です。たとえば、Windows Server AMI を使用して、ホスト上で r5.large インスタンス (2 vCPU) を実行する場合、R5 専有ホストに対する料金に加えて、インスタンス料金として 1 時間あたり 0.092 USD が請求されます。すべてのリージョンでこの料金体系が一律に適用されます。

実際の利用料金がどのように請求される?

R5 Dedicated Hostの予約を3年間前払いなしで購入したとします。

  • 実質的な時間当たりの金額が「 USD 3.467 」
  • 1ヶ月が720時間(30日の月)を想定
  • 合計は2,496.24USDがその月の支払い料金

マネジメントコンソールの明細の表示です。特にLinuxを指定したわけではないのですが、上記のように表示されています。

ここで、R5の ホストで消費できる48コアまでの利用ができるところの振り分けを見てみます。

r5.large インスタンスが5インスタンス、  r5.xlarge インスタンスが6インスタンス利用されています。

r5.largeで5インスタンス×1コア、r5.xlargeで6インスタンス×2コアの計17コアが利用されています。まだ余裕がありそうですね。

そして、Windowsサーバについては、以下の通り課金がされています。

今日はEC2専有ホストの利用料金について、お伝えしました。