AWS Transfer Familyについておさらい

AWS Transfer FamilyはSFTP、FTP等のプロトコルを使用して、AWS Storageサービスとの間で定期的に安全なファイル転送を行うマネージドサービスです。各種プロトコルにおいて、すべてのデータ転送を暗号化することができます。

AWS Transfer Family は最大 3 つのアベイラビリティーゾーンをサポートし、接続および転送リクエストに対する自動スケーリング、冗長フリートによってサポートされています。

対応しているプロトコルは以下の通りです。

Secure Shell (SSH) File Transfer Protocol (SFTP): version 3

SFTPは、セキュアシェル（SSH）ファイル転送プロトコルの略で、インターネット上でデータを安全に転送するために使用されるネットワークプロトコルです。このプロトコルは、SSH のセキュリティ機能と認証機能に完全対応し、金融サービス、医療、メディアと娯楽、小売り、広告など様々な業界で利用されています。

File Transfer Protocol Secure (FTPS)

FTPSはSSL経由のファイル転送プロトコルの略で、FTPの拡張版です。FTP は制御とデータ転送に別のチャネルを使用します。暗号化に対応しています。

File Transfer Protocol (FTP)

FTPは、データ転送に使用されるネットワークプロトコルであるファイル転送プロトコルの略です。FTP は制御とデータ転送に別のチャネルを使用します。暗号化がされないです。

Applicability Statement 2 (AS2)

AS2 は Applicability Statement 2 の略です。これは、HTTP/HTTPS (または任意の TCP/IP ネットワーク) を介してパブリックインターネットを介して企業間データを安全かつ確実に転送するために使用されるネットワークプロトコルです。

ファイル共有用エンドポイント

SFTP、FTPS、FTP プロトコルを使使って、Amazon S3 および Amazon EFS との間でファイル転送を行うことができます。

Applicable Statement2

AS2 プロトコルを使って、S3へファイル転送を行うことができます。

SFTPコネクター

SFTP コネクタにより、リモート SFTP サーバーとAmazon S3でデータ転送を行うことができます。

アップデート内容

AWS Transfer Family は、特定のイベントが発生するたび、イベントを Amazon EventBridgeに公開できるようになりました。配信するイベントの種類を選ぶ必要はありません。
EventBridge ルールを作成して、イベントを追加のターゲットにルーティングさせることができるようになりました。

FTP、FTPS、および FTP ファイル転送イベントをほぼリアルタイムで Amazon EventBridge に発行することにより、条件付きワークフローを有効にするようになりました。

SFTP コネクタについてもAmazon EventBridge でファイル転送イベント通知を公開するようになりました。

アップデートでうれしいこと

Transfer Family Managed File Transfer Workflows (MFTW) がより活用できることだと思います！まず、MFTワークフローはAWS Transfer Family を使用してアップロードされたファイルの処理を簡単に設定、実行、自動化、監視できる、フルマネージドのサーバーレスファイル転送ワークフローサービスです。

SFTP コネクタ、SFTP、AS2、FTPS、FTP のサーバーエンドポイントを含むすべての AWS Transfer Family リソースがイベント通知を発行するため、AWS でイベント駆動型のマネージドファイル転送 (MFT) アーキテクチャを構築できます。

図にしてみると、こんな感じになります。

Transfer Family を使用して転送されるデータのコピー、タグ付け、スキャン、フィルタリング、圧縮/解凍、暗号化/復号化などのさまざまな処理手順をEvent Bridgeを経由して自動化できます。

まとめ

今日はTransfer FamilyのイベントをEventBridgeへ公開できるようになったアップデートをお伝えしました。

リアルタイムのイベント通知がサポートされたので、ファイル転送イベントが発生するとすぐにアクションがトリガーされるため、応答性と生産性が向上するのではないかと思います！

また、今までは自動でできなかったAmazon EventBridge の高度なフィルタリングおよびルーティング機能により、特定のビジネスニーズにマッチさせる複雑なワークフローも作成できるようになるのは良いですね。