こんばんは。小寺です。
QuickSightのパフォーマンス改善につながるアップデートがありました。
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2023/05/amazon-quicksight-common-sub-expression-elimination/

そもそも「Common Sub-expression Elimination(以下、CSE)」とは

コンパイラのコード最適化の手法の一部です。「共通部分式削除」と呼ばれています。
共通部分式除去は、同じ式が出現するかどうかを探索し、計算結果を格納する一つの変数に置き換える価値があるか判定を行います。

a = (a+b)/(c-d)-(c-d);
c = (c-d)a; d = (c-d)b;

上記の式があった場合に同じ式が出ていますよね。c-dです。
以下に置き換えることができます。

r = c-d;
a = (a+b)/ r - r ;
c = r *a;
d = (c-d) *b;

共通部分式の除去なるものがあるので、コンパイラに出現して計算され、コードの計算中に再び出現する式または部分式は、共通部分式と呼ばれます。
その部分式の削除は、「共通部分式削除」となるわけです。共通部分式削除のメリットとしては、式の再計算を回避することができます。
その結果、計算がより速く、最適化され、さらに、メモリを効率的に利用します。

アップデート内容

QuickSightでもCSEに対応するようになりました。複雑な式の繰り返し使う際に、中間テーブルにプッシュダウンすることで QuickSight のユーザー エクスペリエンスを向上させ、合計/小計、上下フィルター、条件付き書式設定、グラフの「その他」バケットなどの複雑なクエリが簡単に実行できます。
CSEクエリを通じて最適化を行うと、特に複雑なダッシュボードや時間のかかる操作の場合に、ダッシュボードの読み込みが速くなります。
本機能の発表時点でCSE は SPICE データセットのみでリリースされています。
有効化するためにユーザ側での対応は不要です。

対象リージョン

本アップデートはStandard EditionでもEnterprise Editionでも利用ができます。
対象リージョンは以下の通りです。

・US East (N. Virginia,Ohio)
・US West (Oregon)
・Canada
・Sao Paulo
・Europe (Frankfurt, Ireland and London)
・Asia Pacific (Mumbai, Seoul, Singapore, Sydney,Tokyo)
・AWS GovCloud (US-West)


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このサービスデリバリープログラムの認定は、株式会社アイディーエスが提供しているAWS導入支援サービスである「サニークラウド(Sunny Cloud)」において、AWSのデータ分析サービスである「Amazon QuickSight」の導入実績や技術力が評価されたもので、日本のAWSパートナーネットワーク(以下、APN)のコンサルティングパートナーとしては初めての認定取得です。

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