みなさん。こんばんは。サニービュー事業部の小寺です。
前回のアップデートで予測スケーリングに新しい機能が加わりった旨をお伝えしました→こちら

今回はAmazon EC2 Auto Scaling の予測頻度がさらに高くなり、正確な予測ができるようになりました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2023/01/amazon-ec2-auto-scaling-forecasts-frequently-predictive-scaling/

Amazon EC2 Auto Scaling の予測機能とは

Auto Scalingは便利な機能ではありますが、メトリクスが変化したことをトリガーにして、インスタンス数を増減させるという仕組みをとっています。そのため、負荷が急に上がる場面やインスタンスの起動に数分かかるといった環境では、インスタンスの増減が間に合わないといったケースも発生します。
予測スケーリングは、機械学習を使用していて、CloudWatchのの履歴データに基づき、トラフィック変動の発生を予測して適正な数の EC2 インスタンスをスケジュールします。負荷を予測することで、負荷に対して先回りしてインスタンス数を調整しておくことができる便利なスケーリングタイプです。
予測スケーリングでは、キャパシティーを過剰にプロビジョニングする必要がないので、EC2インスタンスのコストが削減できる可能性もあります。

こんなときに便利です!
・通常の営業時間にはリソースの使用率が高く、夜間や週末はリソースの使用率が低いなど、サイクルのパターン化がされている
・バッチ処理、テスト、定期的なデータ分析など、オンとオフを繰り返すワークロードのパターン
・アプリの初期化に時間がかかり、スケールアウトイベント中のアプリケーションのパフォーマンスにレイテンシーに敏感で影響を受けるアプリケーション

予測スケーリングでスケーリングを開始する準備ができたら、ポリシーを予測のみモードから予測とスケーリングモードに切り替えます。
予測とスケーリングモードに切り替えた後、Auto Scaling グループが予測に基づいたスケーリングを始めることができます。

本アップデート内容

Amazon EC2 Auto Scaling では、予測スケーリングポリシー予測が1日に1回でした。
このアップデートで、1日に4回作成されるようになりました。予測間隔が 24時間から6時間に短縮されたので、より正確な予測スケーリングポリシーが作成できます。よって、変化する需要動向に迅速に適応できます。

この予測データって何に使える?

予測用に使われた履歴データは活用にできないの?って思われる方もいらっしゃるかと思います。
CloudWatchを使うので、予測スケーリングポリシーの負荷とキャパシティ予測データをグラフで見える化ができます。時系列な傾向を分析することもでき、最大15か月間の履歴メトリクスにアクセスして、ポリシーの動作をより的確に把握ができます。