みなさん、こんばんは。サニービュー事業部の小寺です。
re:InventでTorn Write Prevention(TWP)機能がリリースされています。

https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2022/11/aws-announces-torn-write-prevention-ec2-i4i-instances-ebs-amazon-rds/

そもそもTorn Write Prevention(TWP)って?

書き込みトランザクション中にオペレーティングシステムのクラッシュや停電が発生した場合に、16KiBブロックまでの書き込みについて整合性が保証される機能です。

元のブロックへ書き込みトランザクション更新中に電源が落ちると、そこにあったデータの一部が書き換わり、新しいデータは一部しか反映されていないという中途半端な状態になり、データが破損することがあります。チェックサムが不正な状態になるので、データ破損の問題があることについて検出することはできますが、破損したデータはもとに戻せず、リカバリーが不可能な状態になります。

これを防ぐためTWPは二重書き込み操作をオフにできます。
そのため、書き込みトランザクションの更新途中で問題が起きた場合でも、整合性が保証されるという仕組みです。

また、システムのサービスが切断されることがないので、データベースのパフォーマンスが向上し、トランザクション/秒 (TPS) が最大 30% 加速します。
このMySQLの書き込みスループットが2倍になったお知らせは、こちらから確認可能です。
パフォーマンスの向上により、過剰なプロビジョニングや、クラスターのスケールアップが不要になります。よって、コスト削減にもなるというロジックです。まさにパフォーマンスもコストはトレードオフではないという最初の基調講演通りだな、と思います。

どのサービスで使えるの?

本アップデートのTWP機能については、以下のサービスで利用可能です。

・EC2 I4iインスタンスのインスタンスストア
・Nitro ベースのEC2にアタッチされているEBS
・Amazon RDS

対象リージョン

AWS EC2 I4i インスタンスを使用している場合、I4i インスタンスが提供されているリージョン全てでTWP を利用できます。 EBS ボリュームが Nitro インスタンスにアタッチされている場合、本機能のGA時点でTWP を利用できるリージョンは、以下です。
・米国東部 (バージニア北部)
・米国西部 (オレゴン)
・欧州 (アイルランド)
・アジアパシフィック (シドニー、東京)
また別途対象リージョンについては、追加予定とのことです。