こんばんは。サニービュー事業部の小寺です。タグ付けをしたリソースを請求情報として、管理はされておりますでしょうか。
どのプロジェクトの料金か不明、予算通りにAWSを利用できているか確認したい、等のお悩みを解決してくれるのが「コスト配分タグ」です。
前回、AWSリソースへのタグ付けについて、ご説明しました。
https://www.sunnycloud.jp/column/20230207-01
今回は、タグ付けした後、利用料金へタグを反映する方法について、お伝えします。
■コスト配分タグとは
AWS ドキュメント » AWS Billing and Cost Management » ユーザーガイド » 使用状況とコストのモニタリング » コスト配分タグの使用
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/awsaccountbilling/latest/aboutv2/cost-alloc-tags.html
「コスト配分タグ」とは何でしょうか?英語では「Cost Allocation Tags」と記載されます。AWS利用明細において、タグ別に利用料金を出力したい場合に利用します。
例えばEC2 Instanceを複数台構築されている場合でも、1台ごとにNameタグを付与しておけば、Nameタグ別に利用料を出力することができます。
これは Cost Explorer においても有効であり、AWS利用料を正しく把握し運用するためには、タグの運用は欠かせません。
以下の赤枠の中がコスト配分タグによって出力された明細です。
■コスト配分タグを有効化するには
コスト配分タグを有効化できるのは、マルチアカウント環境では、Organizationsの管理アカウントのみです。どこかのOrganizationsに紐づくLinkedアカウントの場合は、管理アカウントでの設定をお願いします。
(1)マネジメントコンソールのBillingのページから、左端のナビゲーションペインで「コスト配分タグ」 をクリックします。
(2)スタータスが「非アクティブ」なタグキーのうち、有効化したいタグキーにチェックをいれ、「有効化」ボタンをクリックします。
(3)アクティブ化するか、確認メッセージが表示されるので、「有効化」をクリックします。
(4)アクティブ化された旨、メッセージが表示されます。
なお、はじめてリソースに付与したばかりのタグキーは、コスト配分タグの一覧に表示されるまで時間がかかる場合もありますので、時間をおいてから確認してください。
※ここで重要なのは、「一覧に表示されているタグキーから、アクティブにしたいタグキーを選択する」ことです。
設定がされていないタグキーは、コスト配分タグの一覧画面には出力されません。先に「何らかのAWSリソースにタグを一度付与してから」設定をして頂く必要があります。
■コスト配分タグ有効化のポイント
・請求レポートにコスト配分タグを表示するには、マルチアカウント環境下では、Organizationsの管理アカウントでタグキーを有効化する必要がある。
・ コスト配分タグ有効化のAPIが 2022年6月から提供開始されております。⇒こちら。手動での有効化作業は不要になっています。
■ご利用いただく際の注意事項
AWSリソースにはタグの付与が可能なものと不可能なものが存在します。
(例)EC2サービスでは、「Amazon EC2リソースのタグ付けのサポート一覧」をご参照ください。
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/Using_Tags.html