みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。
もしかして、10連休なんて方もいらっしゃるかもしれませんね。

先月、Amazon FSx for NetApp ONTAPででシングルアベイラビリティーゾーンデプロイオプションが利用できるようになりました。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2022/04/amazon-fsx-netapp-ontap-single-availability-zone-deployment/

今日は、そもそもAmazon FSx for NetApp ONTAPとは何か?を簡単にお伝えできればと思います。

Amazon FSx for NetApp ONTAPとは

Amazon FSx for NetApp ONTAPは、2021年のAWSオンラインイベントである「AWS Storage Day2021」で新サービスとして発表されました。NetApp独自のオペレーティングシステムを利用していて、ONTAPの全ての機能をAWSマネージドサービスとして利用することができます。
NetApp ONTAPは、エンタープライズクラスのデータ管理機能も豊富で、セットアップや運用保守には一定の専門知識が必要とされ、ITの専任担当でなければ、メリットを感じることが少し難しかったかもしれません。

しかし、オンプレミスと同様にAWSで利用できるようになったことで、開発者の方がAWS マネジメントコンソール(GUI)やAWS CLI などから簡単操作で、少量のデータ料や短期間でも利用できるようになりました。

Amazon FSx for NetApp ONTAPの特徴

・フルマネージドサービス
NetApp ONTAP を、Amazon FSx のラインナップの1つとして提供されます。
オンプレミスと同様にAWSで利用できます。

・NASとブロックストレージを兼ね備えた統合ストレージ
SMBやNFSといったNAS用途だけでなく、iSCSIでのブロックストレージ用途でも利用可能です。Microsoft Active Directory (AD) と統合して、Windows ベースの環境とエンタープライズをサポートします。
マルチテナンシー機能(ストレージ仮想マシン(SVM))も標準搭載されています。

・高可用性なストレージ
ファイルシステムは2つのアベイラビリティゾーンにデプロイされ、ゾーン間でのデータの自動レプリケーションとフェイルオーバにより、99.99パーセントの可用性が担保されます。

・コスト最適化を実現
「データ圧縮」、「重複排除」、「シンプロビジョニング」や、アクセス頻度の少ないデータを自動的により安価なストレージに移動し、プールストレージに階層化します。プールストレージは伸縮自在なストレージ層で、ペタバイト規模にスケールができ、様々なコスト最適化な機能が提供されています。

https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/new-amazon-fsx-for-netapp-ontap/より引用

Amazon FSx for NetApp ONTAPを試してみる

今回のアップデートでシングルAZが選べるようになったこともあり、Amazon FSx for NetApp ONTAPを試してみました。
1) FSxよりファイルシステムの作成からファイルシステムのタイプで「Amazon FSx for NetApp ONTAP」を選びます。

2) ファイルシステムの作成では、今回はクイック作成を選びました。

3) クイック作成では、ファイルシステム名(任意)を入力し、デプロイタイプでマルチAZかシングルAZを選びます。
また、SSDのストレージ容量を入力し、VPCを選びます。
ストレージ効率では、ONTAPのストレージ効率機能である(重複排除、圧縮、コンパクト化)を有効化するかどうかを選びます。

4) 作成の確認画面が表示されます。
ここでは、作成後に編集ができるかどうかを確認することができます。
マルチAZを選ぶと、作成後にシングルAZには変更ができないようです。

シングルアベイラビリティーゾーンデプロイオプションが使えるようになると

今までの特徴としては、マルチAZとしての利用がデフォルトでした。
今回のアップデートにより、シングルAZとしての利用ができるようになって、開発環境やテスト環境での実行、オンプレミスや他のAWSリージョンで既に保管されているデータのセカンダリーコピーとしても使えるようになり、ユースケースが増えましたね。

また、シングル AZ ファイルシステムでも、高い耐久性を実現するために複数の AZ に保存される自動バックアップが提供されるので、もしものときは安心です。

対応リージョン

シングル AZ ファイルシステムは、Amazon FSx for NetApp ONTAP が利用可能なすべてのリージョンで作成することができます。

料金

正式な料金は公式ページからご確認をお願いします。
Amazon FSx for NetApp ONTAPでデータを保存および管理する際に考慮すべき点は5つあります。
1)SSD ストレージ
その月にファイルシステム用にプロビジョニングしたストレージの平均使用量について「GB/月」単位で課金が発生します。

2)SSD IOPS
デフォルトでは、SSD ストレージのGBごとに 3 IOPSです。オプションでより高いレベルの IOPSを設定した場合、レートを超えてプロビジョニングされた平均 IOPS に対して「IOPS-月」単位で課金が発生します。

3)キャパシティープールの使用量
キャパシティープールストレージは、アクセス頻度の低いデータ向けのストレージです。データのアクセスパターンに基づいて、データを SSD ストレージからキャパシティープールストレージに自動的に移行されます。
1 か月あたりのストレージの平均使用量に対して、「GB-月」単位で課金が発生します。

4)スループット容量
その月にファイルシステム用にプロビジョニングした平均スループットキャパシティーについて “MBps-月” 単位で課金が発生します。データのレプリケーションのためにアベイラビリティーゾーン間でデータを転送するコストは、スループットストレージキャパシティーの料金に含まれます。

5)バックアップ
バックアップは増分バックアップで、追加して利用したストレージ容量に対して課金が発生します。

いかがでしたでしょうか。FSxの中でも 高性能なNFSサーバとして利用できる Amazon FSx for NetApp ONTAPについて、少しでも理解が深まれば幸いです。

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