みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。
2021年7月1日より、VPC インターフェイスエンドポイント (AWS PrivateLink 使用) のデータ転送量が値下げされています。
■AWS PrivateLinkとは
PrivateLinkとは「AWSへのAPIアクセスをインターネットを経由せずに行えるインターフェースタイプのVPCエンドポイント」です。
インターネットを経由する必要がないので、インターネットゲートウェイ、NAT デバイス、パブリック IP アドレス、VPN 接続の設定が不要になります。
また、よりセキュリティ要件が高いアプリケーションやクローズドな環境で接続が必要な場合に役に立ちます。
どういった設定が不要になるのかまとめてみました。
設定や運用作業を減らすことができる便利なサービスです。
・VPCにインターネットゲートウェイ(以下、IGW)が不要になる
・VPCにナットゲートウェイ(以下、NATGW)が不要になる
・EC2インスタンス等にパブリックIPが不要になる
他にメリットとしては、以下があげられます。
・VPC内から「特定のサービス」のみアクセスさせることが簡単
・VPCエンドポイントポリシーでよりレベルの高いアクセス制御が可能
ここで、メリットとしてあげた「VPCエンドポイント」とはどういったサービスかというと、
インターネットゲートウェイやNATゲートウェイ、NATインスタンスといったものを経由することなく、VPCと他のAWSサービスとプライベート接続することが可能なAWSのサービスです。
VPC およびサポートされている AWS のサービスと、AWS PrivateLink を利用した VPC エンドポイントサービスとの間のプライベート接続を可能にします。
■AWS PrivateLinkを使うメリット
・トラフィックを保護
AWS PrivateLink を使用して、VPC と AWS のサービスをセキュアでスケーラブルな方法で接続できます。
インターネット経由ではないため、ブルートフォース攻撃やDDoS攻撃を受けるリスクを減らすことができます。
エンドポイントポリシーをインターフェイスエンドポイントにアタッチできます。指定したサービスへのアクセス権を持つユーザーを管理することができ、よりレベルの高いアクセス制御ができるようになります。
・ネットワーク管理が簡単に
他のAWSアカウントのサービスとVPCを接続することができます。
ファイアウォールのルール、パスの定義、ルートテーブルは不要です。
・クラウド移行を加速
AWSマーケットプレイスを通じて配信されるSaaS サービスを、インターネットを経由せずにより安全に使用することができます。
AWSがサポートするサービスであれば、Amazon VPC同士の接続だけではなく、オンプレミスのデータセンターにあるデータやアプリケーションも含めて、インターネットを経由せずに安全にアクセスするように設定することも可能です。
■どの転送量が安くなったの?
今回のアップデートで、VPC インターフェイスエンドポイントを介して処理されたデータに対し、0.01 USD/GB の定額料金から利用した転送量に応じて、料金が安くなりました。 値下げされた新料金は、AWS リージョンの前 VPC インターフェイスエンドポイントで処理されるデータの月次合計ボリュームをもとに、算出されます。
処理されたデータ (月次) | 旧料金 (GB あたり) | 新料金 (GB あたり) |
最初の 1 PB | 0.01 USD | 0.01 USD |
次の 4 PB | 0.01 USD | 0.006 USD |
5 PB 超過分 | 0.01 USD | 0.004 USD |
■対象リージョン
新しい転送料金はすべての AWS リージョンに適用されます。
※VPC インターフェイスエンドポイントへ変更を加える必要はありません。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
AWS PrivateLinkを使うと以下のメリットがあります。
・VPCにインターネットゲートウェイ(以下、IGW)が不要になる
・VPCにナットゲートウェイ(以下、NATGW)が不要になる
・EC2インスタンス等にパブリックIPが不要になる
・VPC内から「特定のサービス」のみアクセスさせることが簡単
・VPCエンドポイントポリシーでよりレベルの高いアクセス制御が可能
今回のアップデートでは、VPC インターフェイスエンドポイントを介して処理されたデータに対し、0.01 USD/GB の定額料金から0.004 USD/GBへ値下げがされています。(※5 PB 超過分)
ここからは所感です。
既に大量なデータ転送をされているお客さまにはメリットがあり、嬉しいお知らせだと思います。AWSが選ばれる10の理由にも、継続的な値下げが上がっていますよね。
また、オンプレミス含め、他サービス接続の機会を増やすことにもつながるのではないかと思います。
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