こんにちは。前回はAIと機械学習について、お伝えしました。第2回目では、 機械学習のユースケースについて、お伝えします。

まずはAmazonで活用されている機械学習について、分類します。

(1)異常検出
予期されるパターンまたはデータセット内の他の項目と適合しない項目、イベント、または観測値を特定します。

(2)不正検出
不正の可能性がある小売取引の特定や、不正または不適切な項目レビューの検出に役立つ、予測モデルを構築します。

(3)カスタマーチャーン
顧客離れを検出し、そのようなお客様にプロモーションまたはカスタマーサービスを通知することで、前もって対処できるようにします。

(4)コンテンツのパーソナライズ
予測分析モデルを使用して、これまでのお客様のアクションに基づいて、商品やサービスの推奨やウェブサイトのフローの最適化を行うことにより、さらにパーソナライズされたサービスを提供します。

深層学習とユースケース

深層学習は機械学習の一種で、データをより深く理解するための階層化アルゴリズムが含まれます。これまでのアルゴリズムでは基本的な回帰アルゴリズムでした。一方、深層学習では、非線形アルゴリズムの階層を利用して、一連の要素に基づいて相互作用する分散表現を生成します。

大規模な学習データがあれば、深層学習アルゴリズムを使って、要素間の関連性を特定できるようになります。このような関連性は、形、色、単語に生じます。これにより、システムを使用して予測ができるようになるのです。

機械学習と人工知能に含まれる深層学習の能力は、人間がソフトウェアで実際にコード化できるより多くの関連性や、人間が理解さえできない関係性を特定できるシステムに基づくものです。十分に学習させれば、アルゴリズムのネットワークを使って、非常に複雑なデータの予測や解釈が可能になります。

ここで、深層学習のユースケースをみてみましょう。

画像や動画の分類

ニューラルネットワークは、対象分類を含む多くの視覚的タスクにおいて、人間を上回ります。何百万ものラベル付き画像があれば、アルゴリズムのシステムで画像の題材を特定できるようになります。例えば、写真ストレージサービスには、深層学習による顔認識機能を備えたものが多くあります。具体的なサービスとして、Amazon Rekognition、Amazonプライムフォト、AmazonのFire PhoneのFirefly Serviceがあります。

音声認識

Amazon Alexaと他の仮想アシスタントは、リクエストを認識して応答を返すように設計されています。音声認識は人間が幼いときに身に付ける能力ですが、コンピュータが人間の声を認識して応答できるようになったのは、つい最近のことです。人間のアクセントや音声パターンは変化するため、伝統的な数学やコンピュータサイエンスを利用して音声認識を行うことは困難です。そこで、深層学習を使ったアルゴリズムのシステムでは、発話とその意味を簡単に判断できます。

自然言語の理解

自然言語処理では、システムが人間の言語、語調、文脈を理解できるように設計します。  これにより、アルゴリズムを使って感情や皮肉などのより難しい概念を識別できるようになります。企業では、Amazon Lexで使用されているような音声またはテキストボットで顧客サービスを自動化しようとしています。

推奨エンジン

オンラインショッピングには、多くの場合、購入したいアイテム、視聴したい映画、読みたいニュースなどに関連するパーソナライズされたコンテンツ推奨機能があります。これまで、このようなシステムは、人間がアイテムを関連付けることで機能していました。しかし、ビッグデータと深層学習の出現により、アルゴリズムを使って、過去の購入や製品へのアクセスを調査することや、その情報を他のユーザーの情報と比較することで、ユーザーが興味を持つ可能性のあるアイテムを特定できるようになりました。

いかがでしたでしょうか。次回はAWSのAIサービスについて、ご紹介します!

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