みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。
AWSには無料利用枠があります。
どんなサービスや仕組みで提供されているのかご存じですか。
今週は、AWSの料金の値下げの対応として、AWS 無料利用枠のデータ転送量が拡大しました。
AWS 無料利用枠とは
AWSでは、無料利用枠が2010 年から提供されており、100 種類以上の豊富な AWS のサービスをご利用できます。 AWS 無料利用枠には3種類があり、無料の試用版を提供しているサービスもあれば、サインアップ後最初の 12 か月間無料で使用できるサービスもあります。また、サービスごとの上限を超えて常に無料のサービスもあります。
AWS 無料利用枠の種類
そもそもAWS無料利用枠とは、どういった特徴があるのでしょうか。「無料トライアル」、「12ヵ月間無料」、「常時無料」の3種類、それぞれの特徴を説明します。
(1)無料トライアル
サービスをアクティベートした日から定められた一定期間の短期の無料利用枠です。選択されたサービスによって条件は異なりますが、決められた期間か、または1回に限り、製品を無料で利用することができます。トライアル期間満了後は正規の料金が課金されます。トライアルの利用状況を参考とし、どの程度の利用が発生するかを予測し、見積をすることができます。
(2)12ヶ月間無料
最初のサインアップから12ヶ月間有効な無料利用枠です。ただし、リソース制限があり、無料利用枠の制限を超えた場合は正規の料金が発生します。AWSの利用が初めての方向けに、実際に使用するイメージを掴んだり、トレーニングのため利用をすることができます。
(3)常時無料
AWSを継続利用するユーザーに向けた恒久的な割引サービスです。 通知や監視などAWSの基本機能として提供するものや、新サービスの利用促進のため一定量を無料提供しているものなどがあります。
今回のアップデートの内容
AWS リージョンからインターネットへのデータ転送は、 (リージョンあたり 1 GB から) 1 か月あたり最大 100 GB のデータが無料になりました。Amazon EC2、Amazon S3、Elastic Load Balancing などが対象に含まれます。この拡張は、AWS GovCloud または AWS 中国リージョンには適用されません。
Amazon CloudFront からのデータ転送は、(50 GB から) 1 か月あたり最大 1 TB のデータで無料になり、サインアップ後 12 か月間の制限もなくなりました。また、HTTP および HTTPS の無料リクエスト数を 2,000,000 から 10,000,000 に増やし、1 か月あたり 2,000,000 回の CloudFront 関数の無料起動に対する 12 か月の制限を撤廃しました。この拡張は、中国の CloudFront POP からのデータ転送には適用されません。
このアップデートの内容は2021年12月1日から自動的に適用されます。利用されている方の申請手続きなどは不要です。この変更により、AWS リージョンからインターネットのデータ転送と、CloudFrontからのデータ転送の2カテゴリの料金が AWS の月額請求に記載されなくなります。
AWS 無料利用枠の注意事項
AWS 無料利用枠はとても便利で、新しいサービスを試すときなどにも活用できますよね。ただ、以下の点を考慮しておきましょう。
・AWS 無料利用枠は2021年11月時点では、AWS GovCloud (米国) リージョン* または中国 (北京) リージョンでは利用できません。
・AWSアカウントに登録して12カ月使える無料枠があり、上限が750時間となっている無料枠は登録日から12カ月以内に上限まで使えるということです。無料利用枠分を使い切ってしまえば、正規の従量課金の料金を支払うことになります。
・トライアル等でサービスをアクティベートし、無料利用枠範囲で使いたい場合、必要に応じてご自身でサービスを停止いただく必要があります。
無料利用枠の利用はどうやって把握できる?
無料利用枠の利用状況はAWSマネジメントコンソールの「Billing」に表示される「請求情報とコスト管理ダッシュボード」で確認することができます。「使用状況別の上位無料利用枠サービス」欄に表示がされます。
無料利用枠の利用分を超過しそう、また超過したときに通知を受け取ることもできます。
設定方法は、AWSマネジメントコンソールの「Billing」の請求設定から「無料利用枠の使用アラートを受信する」にチェックを入れます。
件名「AWS Free Tier limit alert」メールが通知されます。メールは英文なので、見逃さないよう要注意ですね。
まとめ
AWSでは継続的な値下げの対応を行っており、今週はAWS無料利用枠でデータ転送量のボリュームが拡大しました。
AWS無料利用枠は、(1)無料トライアル、(2)12ヶ月間無料、(3)常時無料の3つの種類に分かれています。
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