みなさん、こんにちは。
サニービュー事業部の小寺です。
先月のアップデートで、Compute OptimizerでEC2インスタンスタイプの推奨事項の機能が強化されているので、ご紹介します!
■AWS Compute Optimizerとは
AWS Compute Optimizerとは、機械学習を使って過去のデータを分析し、最適なAWSリソースを推奨してくれるサービスです。
Compute Optimizerのリソースタイプは以下が対象です。
・EC2インスタンス
・Auto Scalingグループ
・EBSボリューム
・Lambda関数
Compute Optimizerは無料で利用ができます。マネジメントコンソールの「AWS Compute Optimizer」から有効化をしてみてください。
「Opt in」をクリックすると「Compute Optimizer は現在、アカウントからデータを収集して分析を実行し、レコメンデーションを作成しています。これには最大 12 時間かかる場合があり、合計時間はリソースの数によって異なります。これらの結果が入手され次第表、ダッシュボードに表示されます。」と表示がされます。まずはデータ収集がされるのを待ちましょう。
それぞれのリソースタイプの推奨事項について、どのタイプがサポートされるのか?詳しくみてみましょう。
・EC2 インスタンスに関する推奨
AWS Compute Optimizer は、M、C、R、T、X インスタンスファミリーのスタンドアロン EC2 インスタンス向けの EC2 インスタンスタイプとサイズの推奨をサポートしています。
今回のアップデートで、153種類のインスタンスタイプのサポートがされるようになっています。
・Auto Scaling グループの推奨
EC2 Auto Scaling グループの EC2 インスタンスタイプとサイズに関するレコメンドを固定グループサイズで確認できます。希望サイズ、最小サイズ、最大サイズがすべて同じ値に設定され、スケーリングポリシーは添付されません。さらに、すべての Auto Scaling グループメンバーインスタンスは、タイプ M、C、R、T、または X インスタンスファミリーである必要があります。
・EBS ボリュームに関する推奨
AWS Compute Optimizer では、汎用 (SSD) (gp3) ボリュームの IOPS とスループットに関する推奨と、プロビジョンド IOPS (io1 と io2) ボリュームに関する IOPS の推奨がサポートされています。
・AWS Lambda 関数の推奨事項
Compute Optimizer は、Lambda 関数の 2 つのカテゴリを最適化する場合に役に立ちます。
最初のカテゴリには、メモリサイズが過剰にプロビジョニングされる可能性のある Lambda 関数が含まれます。コストを節約するために、これらの関数のメモリサイズを縮小することをご検討ください。
2 番目のカテゴリには、追加の CPU パワーのベネフィットを利用できる可能性のある計算集約型の Lambda 関数が含まれます。これらの関数で使用可能な CPU における同等の増加をトリガーし、実行時間を短縮するために、メモリサイズを増やすことを検討できます。 2つのカテゴリのいずれにも該当しない関数の場合、Compute Optimizer は推奨事項を提供しません。
■Compute Optimizerのメリット
・コスト削減
Compute Optimizer のレコメンデーションを活用して、最大 25% のコストを削減できます。リソース使用率を分析して、過剰プロビジョニングやプロビジョニング不足の可能性がある Amazon EC2 インスタンス、Amazon EBS ボリューム、および AWS Lambda 関数などの AWS リソースを特定することができます。
・パフォーマンスの最適化
Compute Optimizer は、推奨される AWS リソースオプションでのワークロードの CPU 使用率、メモリ使用率、および実行時間も予測します。パフォーマンスの最適化をすることができます。
・Organizationと統合した管理
AWS Compute Optimizer は AWS Organizations と統合され、組織内のすべての推奨事項を確認することができます。
Organizationと統合するには、組織で「すべての機能」を有効にし、組織のマスターアカウントとしてログインする必要があります。
■アップデートの内容
EC2インスタンスタイプについて、4つのアップデートがあります。
1)推奨事項の品質改善
Compute Optimizerが EC2 インスタンスタイプの推奨事項を生成するときに、1 秒あたりのネットワークパケット、ローカルストレージのスループット、およびローカルストレージの IOPS を考慮するようになりました。
EC2 インスタンスは、インスタンスタイプによってネットワークパフォーマンス(帯域)が異なります。基本的に新しい世代、インスタンスタイプの大きいものが、ネットワークパフォーマンスがよくなっています。
今までは、コスト削減のために推奨事項インスタンスタイプをより小さいサイズに下げた場合に、ネットワークの性能に影響が出る可能性がありましたが、推奨される時点で考慮されているので、安心ですね。
2) 奨励範囲の改善
今までは、M、C、R、T、X インスタンスファミリーが対象でしたが、今回追加で153種類のインスタンスタイプがサポートされるようになりました。
新たにサポートされるインスタンスタイプには、ストレージ最適化インスタンス(I3、I3en、D2、D3、D3en、H1)、最大 100 Gbps のネットワーク帯域幅を持つインスタンス(C5n、M5n、R5n、M5dn、R5dn、M5zn)、高周波インスタンス(z1d)、および Graviton2 インスタンス(C6g、M6g、R6g、C6gd、M6gd、R6gd、C6gn)です。
こちらはご利用のリージョンでサポートされているインスタンスタイプの確認も必要ですね。
3) 推奨事項に関する洞察
Compute Optimizerは、プロビジョニングが過剰もしくは不足と判断されたリソースの要素(ディメンション)を特定することで、推奨事項に関するより深い洞察(インサイト)を提供するようになりました。
サポートされているリソースのディメンションには、CPU、メモリ、ネットワーク帯域幅、1 秒あたりのネットワークパケット、ローカルストレージ IOPS、ローカルストレージスループット、EBS スループット、および EBS IOPS が含まれます。
4) プラットフォームの違いに関する情報
Compute Optimizer が現在の EC2 インスタンスタイプと推奨される EC2 インスタンスタイプのプラットフォームの違いが分かるようになりました。現在のインスタンスタイプから推奨されるインスタンスタイプへの変更作業時、必要となる「潜在的な構成変更(ネットワークドライバー、NVMeドライバーなど)」を事前に知ることができます。
インスタンスタイプの変更には、インスタンスの停止が必要です。計画に基づいた検証ももちろん必要です。
■対象リージョン
・米国東部 (オハイオ)、米国東部 (バージニア北部)、米国西部 (北カリフォルニア)、米国西部 (オレゴン)
・アジアパシフィック (ムンバイ)、アジアパシフィック (ソウル)、アジアパシフィック (シンガポール)、アジアパシフィック (シドニー)、アジアパシフィック (東京)
・カナダ (中部)
・欧州 (フランクフルト)、欧州 (アイルランド)、欧州 (ロンドン)、欧州 (パリ)、欧州 (ストックホルム)
・南米 (サンパウロ)
■料金
Compute Optimizerは料金がかかりません。EC2 インスタンスタイプ、EC2 Auto Scaling グループ設定、Amazon EBS ボリューム設定、AWS Lambda 機能推奨などを無料で利用可能です。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
Compute Optimizerの機能強化により、コストやパフォーマンスの最適化のために、EC2 インスタンスのインスタンスタイプを見直しがよりやりやすくなりましたよね。機能が充実したCompute Optimizerも今後活用していきたいと思います。
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