みなさん、こんにちは。サニービュー事業部の小寺です。
先週、リフト&シフト方式でアプリケーションをAWSに移行するための
新たなサービス「AWS Application Migration Service」が発表されましたね。
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/whats-new/2021/05/announcing-general-availability-of-aws-application-migration-service/
この新サービスは「物理インフラや仮想インフラ、クラウドインフラのソースサーバーを自動的に変換して、AWSでネイティブに実行できるようにすることで、時間がかかり、エラーが発生しやすい手動での作業プロセスを最小限に抑える」だとされています。
今までにも「CloudEndure Migration」や「AWS SMS(Server Migration Service)」が提供されていますが、 今後、どのような使い分けをしていけば良いでしょうか。
今日は「AWS Application Migration Service」について、解説します。
■AWS Application Migration Serviceとは
AWS Application Migration Service(以下、MGN) は、ソースサーバーを物理インフラストラクチャ、仮想インフラストラクチャ、およびクラウドインフラストラクチャから AWS でネイティブに実行するように自動的に変換することにより、時間のかかる、エラーが発生しやすい手動プロセスを最小限に抑えます。
また、移行検証期間中は、 移行元のソースサーバーを継続的にレプリケートするため、パフォーマンスへの影響はほとんどないか、まったくありません。また、通常通りの本番稼働をしたままで問題ありません。 レプリケートされた環境で、十分な動作検証が終わると、本番環境を切り替えして、移行元のソースサーバを停止しましょう。
AWS MGN は、CloudEndure Migration と同様の機能を提供しますが、
AWS マネジメントコンソールで利用できます。そのため、AWS CloudTrail、Amazon CloudWatch、AWS Identity and Access Management (IAM) など他の AWS サービスと統合的に利用できます。
なお、2021年5月24日時点で、MGNではCloudEndure Migrationで対応している全てのAWSリージョンやOSをサポートはしていないので、ご注意ください。
■他サービスを使った方がいい場合
・サーバにエージェントをインストールできない、またはシステム要件にてインストールしたくない場合
⇒AWS Server Migration Service (AWS SMS) の利用を検討お願いします。
・ご希望の利用リージョンや、移行対象のOSがMGNでサポート対象外の場合
⇒CloudEndure Migrationの利用を検討お願いします。
■対応リージョン
以下のリージョンに対応がしています。
・米国東部 (バージニア北部)
・米国西部 (オレゴン)
・米国東部 (オハイオ)
・アジアパシフィック (東京)
・アジアパシフィック (シドニー)
・アジアパシフィック (シンガポール)
・欧州 (アイルランド)
・欧州 (フランクフルト)
・欧州 (ストックホルム)
■利用料は?
移行するソースサーバーごとに、AWS Application Migration Service (AWS MGN) は 90 日間 (2,160 時間) 無料です。
もし、90日以内に移行が完了できなかった場合、サーバーのレプリケーションを続行している間、1 時間ごとに課金されます。
料金 | |
サーバーレプリケーションの最初の 90 日間 (2,160 時間) | 無料 |
1 時間あたりのコスト (無料期間後) | 0.042 USD/サーバー |
1 か月あたりのコスト (無料期間後) | ~30 USD/サーバー |
課金が開始されるタイミングは、ソースサーバーに AWS Replication Agent をインストールされた時点からです。アクティブなソースサーバーのレプリケーション中は継続します。レプリケーションを停止および再開することで、無料利用のカウントを一旦停止することができます。
(例)300時間利用後に停止。1週間後に再開。
⇒再開するまでの1週間(=7日間)168時間(24時間×7)の時間は無料利用時間として、カウントされません!再開したときには、残り1,860時間です。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここからは個人の所感です。「SAP CRM、Oracle E-Business Suite、Microsoft SharePoint、商用データベースなどのエンタープライズアプリケーションを含む、すべてのタイプのアプリケーション」の本番移行のサポートを謳っていて、より多くのシステム移行をサポートできるツールとしてリリースされているのだな、と感じました。
CloudEndureのサービスを取り込みつつ、より多くの要件を満たせるようになっていて、今後活用が期待されそうですよね。
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