こんばんは、小寺です。
Amazon EC2 オンデマンドキャパシティー予約 (ODCR) 向けの新しい Amazon CloudWatchディメンションがサポートされました。
https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2024/08/amazon-cloudwatch-dimensions-ec2-on-demand-capacity-reservations/
EC2 オンデマンドキャパシティー予約とは
まずは、EC2オンデマンドキャパシティ―予約とは何か簡単に振り返ってみましょう。
オンデマンドキャパシティー予約は、特定のアベイラビリティーゾーンで任意の所要時間だけ、Amazon EC2 インスタンスのコンピューティングを予約することができます。
利用したいインスタンスタイプのEC2が起動を保証する意味合いがあります。オンデマンドキャパシティには、1年間や3年間などの予約期間のコミットは不要です。
いつでも好きなときに、キャパシティを利用でき、不要になったら停止することができます。料金は”オンデマンドの費用”(定価)なので、オンデマンドを毎時間支払うことでキャパシティーを予約することが可能になります。
キャパシティ予約の際には以下を指定します。
・キャパシティーが予約されているアベイラビリティーゾーン
・キャパシティーを予約するインスタンスの数
・インスタンスタイプ、プラットフォーム、アベイラビリティーゾーン、テナンシーなどの、インスタンスの属性
留意事項としては、デフォルトでは、予約時に指定した属性に一致する実行中のインスタンスによって自動的にキャパシティ予約が使用されますが、
キャパシティーの予約 の属性と一致する実行中のインスタンスがない場合は、一致する属性を持つインスタンスを起動するまでは使用されません。
保証はされるけど、最初の起動の保証まではしかねるということですね。
また、オンデマンドキャパシティー予約は実際にインスタンスを起動していなくても「予約している」だけで費用が請求され続けるのでこちらも注意が必要です。
キャパシティー予約の作成は、EC2の「キャパシティー予約」から「キャパシティ予約を作成」をクリックします。
インスタンスの属性を指定します。
キャパシティ予約の詳細を指定して「作成」をクリックします。
無事に予約が作成されました。
EC2 オンデマンドキャパシティー予約をCloudWatchでモニタリングする方法
Amazon EC2 オンデマンドキャパシティー予約に対して CloudWatch メトリクスは以前からサポートされています。
キャパシティ予約をご利用されている方でCloudWatch連携されている方もいらっしゃいますよね。
AWS/EC2CapacityReservationsでモニタリングが可能です。
メトリクス | 説明 | 単位 |
---|---|---|
UsedInstanceCount | 現在使用中(予約枠を消費している)のインスタンスの数。 | カウント |
AvailableInstanceCount | 使用可能なインスタンス(予約枠の空き)の数。 | カウント |
TotalInstanceCount | 予約したインスタンスの総数。 | カウント |
InstanceUtilization | 予約した枠に対する使用中のインスタンスの割合。 | パーセント |
アップデート内容
今までのオンデマンドキャパシティー予約との違いについて、お伝えします。
アベイラビリティ ゾーン、インスタンス一致基準、インスタンス タイプ、プラットフォーム、テナント、またはすべてのキャパシティ予約全体にわたる新しいディメンションを使用してグループ化できるようになりました。
確認してみます。CloudWatchのメトリクスから「すべてのメトリクス」を選びます。 キャパシティ予約を作成済みであれば、新たに名前空間 AWS/EC2CapacityReservations
が選択できます。
選択した範囲で、これらのディメンションのいずれかによってメトリクスをグラフ化できるようになりました。
例えば、「By Instance Match Criteria」を確認してみます。100%利用されていて、1インスタンスが使われていることが確認できます。
By InstancePlatform の利用状況です。
本アップデートにより、オンデマンドキャパシティ予約を効率的に監視し、未使用のキャパシティを特定できるようになりました。追加の料金は不要で、商用リージョンでは利用可能です。
オンデマンドキャパシティ予約とCloudWatch連携されている方はぜひご利用されてみてはいかがでしょうか。